What Can a Hippopotamus Be?

大学院で勉強しています。なんでもない、だからこその日常をつらつら記述しています。

感覚のおはなし

キスマイの最新アルバム「FREE HUGS」の得点映像である「KIS-MY-TV」の中で、目隠しをしてメンバーとハグをし、メンバーの誰かを当てるという企画があった。結果は、2回目のトライでニカちゃんが優勝。これ、すごく面白い出来事だと感じた。他のメンバーが間違えていたように、これ、誰もができることではないと思う。

 

少し話は変わりますが、最近注目しているフィギュアスケート紀平梨花さん。この選手のインタビューがすごく面白くて、いつも注目してしまう。例えば、「今日の筋肉の状態は少し硬くて…」「今日は氷がいつもと比べて柔らかかったから…」とか筋肉の状態などを感じ取って、言葉にできる選手。

 

ところでこの2名に何が共通しているかというと、”繊細な身体感覚”の持ち主だということ。そういえば、二階堂さんは走るの早いし、バク転できるし、勘がよい。そして、よくいう、”場の空気” にもすごく敏感だ。

 

心理学や認知科学の領域では、人が環境から情報を入手するプロセスを「知覚」と呼ぶそうで(諏訪正樹, 2016,「コツ」と「スランプ」の研究 )、いわば、「身体が知っていること」だそう。だから、ニカちゃんの例でいえば、「みっくんの手は小さくて、力は強い」という情報をいくら知っていても、身体がそのように感じていなければ、そしてその感覚を覚えていなければ、目隠しの状態でハグされたときに「あ、きたやまさんだ」って認知できない。情報と、知覚がうまく統合されていると感じた。

 

逆に紀平梨花ちゃんと、ニカちゃん、何が違うかというと「言語化しているかどうか」。

 

ニカちゃんには、これからぜひ、自分の感覚を言語化して表現できるようになっていってほしい(めっちゃ上から)。すごくすごくおもしろいと思う。彼が感じている世界がどんな世界なのかめっちゃ知りたい(ま、KIS-MY-TVも、もっと踏み込んでほしかった、どうして、メンバーが認識できたのか。そういう感覚って聞かれなければ沈んでいるものだからね)。